タロウです。冬は山が楽しい。
こんな糞寒いのになぜ山に行くのか、と考えていた時期が私にもありました。
凛と引き締まった静寂の中、澄んだ空気を肺に目いっぱい吸い込んでただ無心で山頂を目指す。これがまた日頃のもやもやを吹き飛ばしてくれる良いリフレッシュになるのです。
折しも、福岡には凍った滝が見れる山があるということ、またそろそろ溶け出すのでは?という話もあり、今季最後の雪中登山になるであろう英彦山への登頂を目指して準備をはじめました。
前回の、「無課金ユーザー雪中登山するの巻」、の地獄を繰り返さないためにも、アイゼンを買うぞという意気込みです。
アイゼンって何?
アイゼンは、要は凍結した斜面を登っていけるようにブーツに取り付ける後付スパイクです。トゲトゲしたのを氷にぶっさして登っていくわけですね。
その歯の大きさなどからチェーンスパイク、軽アイゼン、多本爪アイゼンみたいに種類が別れるようですが、今回は形式上全てアイゼンと呼ぶことにします。
南国九州の山でそんなのいるの?なんて思ってましたがこの間の地獄の雪中登山を経験してから山はぜったいになめちゃいけないんだと肝に命じて装備を固めています。
UNIGEARのアイゼン買った
今回購入したのはUNIGEARのアイゼン18本爪というもの。1000円程度のものもありましたが、命をあずけるにはちょっと心もとないな、と思って少々お高めの2000円くらいで購入。
こちらです。
こちらです。これだけのなかにこんな世紀末なものが入っています。
肩に載せたら一気にヒャッハーしそうなデザインです。ゴムで登山靴にくくりつけるタイプです。足のサイズ27の僕はL,奥さんはMサイズをチョイスです。
使ってみた
さて、実際に冬の積雪が残る英彦山で使ってきました。右は1000円くらいの安物を買った友人。左が僕のです。使ってて本当に良かった。これがなかったらコケてた、ってところがいくつもありました。
こちらが友人の。これでもしっかり氷を噛んでいたので、摩擦ってだいじなんだなあと思いました。
UNIGEARのは装着するとこんな感じです。完全に世紀末ですがこいつのおかげで隠れ滝:Wの滝までたどり着くことができました。
なんてったって、こんな凍りついた傾斜を下っていったんですから。見えてる一面、雪と落ち葉の下は氷に覆われた岩。ほぼ氷の斜面を下っているようなもの。傾斜は45°くらいあって、アイゼンなかったら絶対滑落してた。
果たしてあれが正規ルートだったのかは別として、あの絶景には、こいつに力なしにはたどり着けなかったでしょう。
よかったところとか
良かったところは
- ブーツへのフィット感良い(安い方は左右への力に弱くずれていた:上画像参照)
- 地面のホールド感はばっちり
- 完全に氷に覆われた斜面も降りれる
- コンパクトでしっかりした袋で持ち運びに便利
ってとこです。
- 少し重い
- 履いたあとの処理に困る
- 洗いづらい
- ゴムの力が強くてつけづらい
- ゴムの力が強くてソフトなソールだと歩きづらいかも
- 深い雪ではスリットに雪が入り込むので深い爪を持つアイゼンが必要
- 歩き方にコツが必要(真上から着底するように)
が気になった点ですが、アイゼンも状況により種類をそろえることが必要でしょう。あとアイゼン履かないといけない山はおそらくすべからくハードソールのブーツが必要だとおもうので、ゴムの強さはこんなもんでよいかもですね。
山をなめるな
昨年、某登山雑誌の編集さんが山で亡くなってたのもあって、絶対に山をなめてはいけない、と思っておりましたのでこういった装備はしっかり揃えておきたい。安全に遊ぶことが、何よりも大切ですね。
すくなくとも厳寒期の富士山とかでなければこいつで大体の山は行けそうだなと思ったので今年の冬は九重とかにいってみたいなとか思ってたりします。なんか冬山の登山に魅せられる人たちの気持ちが少しわかった気がします。
今回の英彦山で見たWの滝は別途記事に起こそうと思ってます。とりあえず、冬の山に登るときは、安くてもアイゼンを買うことをおすすめします、ということです。
僕からは以上です。