タロウです。
職場でなかなかレアなもんをいただきました。ミンククジラのうね(生)です。
いわゆる鯨うねすベーコンというやつに使われる部位ですが、生はなかなかお目にかかれない。僕も初めて見ました。せっかくなのでこいつを使ってベーコンっぽいものを作ろうと思います。
どっぽりと塩漬け
初っぱなからえぐい量の塩をぶち込んでいきます。塩水でゆでる、という方法もあるようですが、まどろっこしいので大量の食塩で塩漬けにしました。んで塩漬けしたものがこちら。
見事に水分が抜けています。かなりしゅんとしてしまいました。
適宜塩抜き
このままだと相当塩分が強いので、小一時間ほど水を替えながら塩抜きをしました。しょっぱすぎてもよくないのでよい塩梅を目指します。
こちらが塩抜き後です。かなり形が戻りましたね。
ゆでます
ひたひたつかるぐらいのお湯でゆでていきます。今回は30分間ゆでました。
できあがり
ゆであがりがこちら。部屋中が濃厚な獣臭に覆われましたがまあ良しとしましょう。少し冷蔵庫で冷やしてスライス。すりおろしショウガとニンニクでいただくと最高の酒の肴の完成です。
最近ではこんなサイトまであって、是非最高級の赤身を注文したいな!と思う今日この頃です。
鯨肉をたべることについて
現在大手通販サイトでは鯨を販売することは禁止されているようです(その業種の方に聞いた話)。確かに鯨は知能が高いと言われ、また実際に穏やかな性格であると言われる哺乳類です。感情もあると言われ、漁獲される際の恐怖も感じていると何かで読んだことがある。
調査捕鯨や商業捕鯨については僕も勉強不足で、このベーコンを食べながら、なぜ人は鯨を食べるのだろう、なぜ鯨食に反対する人たちがいるのだろうと思いを巡らせました。
正直、現状でわざわざ南氷洋まで出かけて日本が鯨をとる意味について、食糧供給の観点からいって必要性があるかと言われれば、微妙なところでしょう。それよりも、近海沖合で上がる水産物を適切な利用に結びつけることの方が食料供給という観点で見れば遙かに重要だと思われます。
かといって、西側諸国の極端な捕鯨への集中攻撃にも、腑に落ちなさを感じます。一部の追い込み漁などがその見た目からセンセーショナルに取り上げられることはありますが、あれこそまさに古来からの文化であるといえます。もちろん相応の恐怖を与えて漁獲することに疑いの余地はありませんが。ところで鯨は感情と知性が豊かで屠殺される際に恐怖を感じるから鯨は捕っちゃだめという人がいますが、ほかの家畜が殺される際の恐怖についてのアンケートは誰が採ったのでしょう。
命は確実に何かを犠牲にしてつながれている。そしてありがたいことに自分は消費する側に立たせていただいている。本当に、ただそれだけのこと。鯨を食べると、いろんな考えが頭に浮かんで、ぐるぐるします。
伝統とトレンド。どちらをとるべきか。今、これだけ飽食と叫ばれ、また魚食率の低下が叫ばれる中で日本は商業捕鯨を再開しました。この商業捕鯨の大義は何なのでしょうか?
ううん、今一度、捕鯨について学び直す必要があるなあともぐもぐしながら思いました。
ちょっと勉強しよう。